子犬のうちにしか行えないことがあります。それが、「社会化」といわれるもの。
子犬には、生後3週~14週くらいの間に「社会化期」があります。
まず、親きょうだいとの触れ合いをとおして犬としての基本ルールを学ぶのが、生後3~5週までの「第1次社会化期」。噛む力の加減や、犬同士の正しい接し方を覚えるチャンスなのです。
もう少し世界が広がり、人間にも慣れ親しんでいき、自分が生きていく社会に慣れるチャンスが、生後14週くらいまでの「第2次社会化期」。この時期、ワクチンプログラムが終了していないからといって箱入りにしてしまうと、受け入れられないものが増えてしまい、将来の問題行動につながることも。
適切な社会化を行う、信頼できるブリーダーやペットショップから子犬を譲り受けるのも大切なことです。
社会化期に迎えた子犬は、「抱っこ散歩」や「パピーパーティ」などに積極的に連れ出したり、「犬の社会化を行うしつけ教室」に通うなどして、人見知りや犬見知りをせず、心の安定した犬に成長するように力を注ぎましょう。
なぜ「社会化」が子犬期にしか行えないかというと、子犬のうちは高い「好奇心」が、成長するにつれて薄れ、「警戒心」の度合いが上がっていってしまうから。
なので、いわゆる「警戒吠え」などが始まるのも、生後5カ月以降が多いのです。
ただし社会化期は感受性が豊かな時期でもあるので、恐怖感を植え付けないように気をつけて。怖がるものがあるときに、無理は禁物。おやつを与えながらの「いいイメージづくり」が重要です。また、生後半年までに老若男女、100人を目指しておやつをあげてもらい、苦手なタイプの人を作らないようにしましょう。
社会化期にどれだけいい経験を積み、多くのいい人やいい犬との接触をもったかが、犬の生涯にわたる行動を決めるといっても過言ではありません。
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