自分に合った子犬と出会うためのポイント

子犬選びの理想と現実
     
 

子犬選びの理想と現実を知りましょう。
人気のあの犬種がほしい! 小さいときから大好きだったあの犬種が飼いたい! ……憧れのわんちゃんとの暮らしを思い浮かべる時間はとても楽しいもの。ドッグカフェに行こう、一緒に旅行にも行きたいと夢は広がります。
しかしその一方で、毎年、多くの犬が飼育放棄されているという悲しい現実があります。だれも最初から捨てようと思って犬を飼う人はいないはずです。なのにどうしてそのようなことになってしまうのでしょう?
その理由のひとつは、ただ「欲しい」という感情だけで犬を衝動買い/飼いしたこと、また、自分たちのライフスタイルにそぐわない犬種を選んでしまったことにあります。
家族の一員として迎えた犬が生涯、あなたのもとで幸せに過ごし、そしてまたあなたも犬の存在ゆえに幸せであるために、子犬を迎えることを決める前にひとつ深呼吸をして、冷静に現実を見つめてみましょう。

 
     
子犬関連画像

実際にチェックボックスにチェックを入れてみてください。すべてにチェックが入るでしょうか?
     
  「かわいい子犬」は一瞬のこと。その子を一生、愛せますか?  
     
 

その犬種のこと、知っていますか?

     
 

数多くある犬種は、それぞれが何らかの目的を持って作られています。運動時間を十分に必要とする犬種、吠えやすい犬種、気が強い犬種など、その犬種の特徴(長所・短所)と、それが人と犬との暮らしにどう影響するかをよく考えましょう。

 

     

アレルギーは大丈夫?

     
 

ペットを手放す理由のひとつに、「飼い主/家族に動物アレルギーが出たから」というものがあります。アトピーやアレルギー体質の家族がいるなら、犬を飼うことを決める前にアレルギー検査を受けましょう。

 

     

毎日、散歩をさせることができる?

     
 

小型犬であっても散歩をさせることは必要ですし、中型、大型犬ともなれば「運動」としての散歩を十分な時間をとって行う必要もあります。散歩不足・運動不足は、問題行動の原因となることもあります。そのほかにも当然、毎日の世話には時間が必要です。仕事や家事が忙しいことは言い訳にはなりません。

 

     

家族は皆、同意している?

     
 

子犬は、家族の皆から愛されるべき存在です。皆が犬を迎えることを歓迎していますか? 日頃の世話、しつけなど、家族が心をひとつにする必要のあることはたくさんあります。家族でよく話し合いましょう。

 

     

住まいは「ペット可」ですか?

     
 

ペット飼育が可能な集合住宅も増えてきましたが、飼育禁止の住宅もまだ多いものです。必ず、ペット飼育可能な住まいで飼いましょう。バレなければいいと規約違反することは、犬の飼い主の評価を下げることになってしまいます。

 

     

しつけに前向きに取り組める?

     
 

犬の暮らしが人の生活の中に深く入り込んでいる今、犬のしつけは必須といっていいでしょう。お互いのために、甘やかさず、けじめをもってしつけることが大切です。犬は賢い動物ですから、どうしたら自分の要求が通るかをよく考えています。一貫した態度や、ときには毅然とした態度で接することも必要です。

 

     

生活が変化する予定はある?

     
 

転勤や就職などによる引越し、結婚や出産など、生活が変化したり、家族が増える予定はありますか? ペット可の住まいが見つからない、結婚相手が犬嫌いだったり犬アレルギーがある…ということも現実に起こります。残念なことですが「引越し」も犬を保健所に連れていく理由のひとつとなっています。

 

     

お金がかかる覚悟はある?

     
 

犬を飼うためにはお金がかかります。飼育グッズや餌代だけでなく、ワクチン接種・フィラリア予防薬・健康診断・避妊去勢手術・治療などの医療費、トリミング費用、冷暖房の費用、旅行に行くときのホテル代やペットシッター代、その他もろもろの出費が、生涯に渡って続きます。

 

     

1年後、5年後、10年後そして20年後を想像できる?

     
 

子犬はいつまでもかわいい子犬ではありません。1年たてばもうすっかり大人です。5年たつと、大型犬ならそろそろ高齢といわれる年齢になってきます。10年たてば寝たきりになり介護が必要になる大型犬も出てきます。小型犬のなかには20歳という長寿犬もいます。終生、大切に飼育し続けることができるでしょうか。
年をとるのは犬のほうだけではありません。あなたの5年後、10年後はどうでしょうか? 飼い主が高齢となってからの大型犬の散歩、介護は非常に大変です。

 

     

具体的な犬との生活を想像できる?

     
 

犬種の特徴を考えることも大切ですが、どんな個体との暮らしを望むのかも思い描いてみてください。いろいろなドッグスポーツやアウトドアを楽しみたいのか、元気いっぱいな子とにぎやかに暮らしたいのか、おとなしい子とおだやかに暮らしたいのか、留守番が多いのでお利口にしていてほしいのか……具体的に想像してみましょう。親犬の性格をよく見きわめ、子犬をよく観察しているブリーダーなら、望む性格の子と出会うことができるかもしれません。